「悟雀の部屋」の管理人・悟雀おじさんの着物や居合をはじめとする和(環)日記です。


by gojyaku

金沢和傘

先日の能登・金沢旅行ですが、私にはちょっとした目的がありました。それは、金沢和傘を手に入れること。金沢の伝統工芸品である金沢和傘は本格的な作り手は「松田弘」さん一人になってしまいました。提灯屋さんをやりながら、客の注文に応じて骨から仕上げまで一人で作っているそうです。昨年の2月に金沢を訪れた折にお店を訪ねたのですが、お客の細かい注文を聞いてそれから作ります・・・ということでしたので、とりあえず帰ってきたのですが、どうしても欲しい・・・という気持ちが強くなって・・・・。
今回の旅行で、注文して作ってもらおうと思い再び訪れました。
いろいろ見せていただきましたが、実はお客の注文を受けたときには予備にもう一本作っておくのだそうです。その品でもよければ売っていただけるというお話で・・・・。いろいろ見せていただいたものの中の一本がこの傘でした。
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注文主は、女優で歌舞伎役者の奥様のあの方・・・。この傘を3本注文されたそうです。そしてこれが予備に作っておいた傘。お名前を聞いたら、これは絶対買いでしょう。予定のお値段より8割ほどお高かったのですがいただくことにいたしました。非常に細かい注文をされたそうで・・・今は普通持つところはビニールが巻いてあるのですが、これは籐巻きになっています。傘の内側の骨も赤い色、重さも形の割に軽くできていて・・・すばらしい。
そしてハニーさんが選んだのがこちらのタイプ。白地の部分には、短冊のように細かな色紙が漉き込んであります。
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金沢和傘の特徴は、雪が多い地方なので雪の重みに耐えられるよう頑丈に作ってあるのと、この傘の骨を編んでいる綺麗な糸ではないでしょうかね・・・。
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85歳のなる松田弘さん・・・とても優しいおじいちゃんでした。ニコニコと笑いながら嬉しそうに傘の話をしてくださいます。ほんとうに来てよかったと思いました。
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この写真は、昨年訪れた時、観光できていたお客さんに楽しそうにお話をする松田さんの笑顔です。
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by gojyaku | 2010-07-08 22:23 |